2012年度470級ナショナルチーム
&470級ジュニアワールド代表チーム
合同合宿レポート
Report:中村健次(ナショナルコーチ)
Photo : 萩原正大(オリ特)
Edit:オリンピック特別委員会 広報
次に向けての期待感があふれた密度の濃い合宿
国内でも競争の場を増やし、競技力のレベルアップを図る
開催期日:2013年1月14日~1月19日
開催地:セーリング強化拠点(NTC)和歌山セーリングセンター
主 催:(公財)日本セーリング連盟 オリンピック特別委員会
参加選手:
■ナショナルチーム
松永鉄也・吉田雄悟(株式会社スリーボンド)
土居一斗・今村公彦(日本経済大学/九州旅客鉄道株式会社)
波多江慶・畑山絵里(日本経済大学)
■470ジュニアワールド代表
岩下哲也・石井佑典(九州旅客鉄道株式会社)
■推薦参加チーム
澤村和慶・外薗潤平(九州旅客鉄道株式会社)
宮川英之・内野航太(日吉染業株式会社)
市野直殻 (関西学院大学)
オリンピック特別委員会:
西岡一正
中村健次、飯島洋一、鈴木國央、中村健一
江口典秀(トレーナー)、武田哲子(栄養管理士)
JISSスタッフ、ノースセールスタッフ
開催公示:http://jsaf-osc.jp/_userdata/2012_470_camp.pdf
▲マストテスト新理念に基づいて活動を展開するオリ特は今「選手が国内でも競争の場を増やし、競技力のレベルアップを図ること」を大きなテーマとして提案しています。
新チーム及び選抜推薦チームを対象とした本合宿は、個々のスキルアップはもとよりオリ特、ジュニア・ユース両委員会と選手との双方向コミュニケーション(意見交換)を重視し、互いの方向性を明確にする機会としました。また、多くの専門家の協力を仰ぎ、科学的サポートを含めた新強化内容もプログラムに含めました。
ロンドン五輪が終了し、2013年ナショナルチーム選考を経た新メンバーの中で、今後2016リオ五輪に向け「何をすればメダル獲得が可能か」をテーマに、トレーナー、栄養士、テクニカルスタッフなどを一堂に集めミーティング及び「サポート面として何ができるか」を、選手も交えて意見交換することをメインに行いました。さらには、ロンドン五輪日本代表選手も参加していたことから「本当の敗因は何だったのか、何が問題だったのか」など本音をぶつけ合い、真の問題点を探り当てる議論も活発に進めました。
新年明け直後の寒風吹きすさむ和歌山NTCでの6日間はある意味次に向けての期待感と発展性に富んだ有意義な合宿となりました。
具体的な内容としては、これまで取り組んできたテクニカル面の評価方法についても確認を図るため再度海上にて実施しました。その中では、セーリング競技に重要な道具の解析(マスト・セール・等)などいわゆるハード面の評価は海外に比べ優位性を持っていると判断できるが、それを駆使する選手能力(心・技・体)の面が一定の条件を満たさないと「道具の優位性が活かされない」ことも再認識(一つの評価となった)することができました。
今後これらのバランスを維持できる選手強化を推進するために、先ずはこれまでの海外志向優先の考えを見直し、国内での強化活動の場を増やすことの方が「選手の能力を上げることができる」ことで一致しました。
ロンドン五輪の敗因のひとつとして挙げられる「選手自身のルール対応」についても「国内合宿で専門家を招聘し強化する」ことも今回の会議で決定しました。さらにはロンドン五輪金メダリストチームを日本に招聘して、合同合宿も行なう準備も進めることになりました。
いまJSAFオリ特は“競争の機会を増やしレベルアップすること”“科学的サポートを利用すること”“より効果的な支援をすること”でリオ五輪に向け始動しました。
▲海上でのパフォーマンステスト
▲日本チームフリー帆走
▲日本チームリーチング帆走
▲レース航跡のフィードバック画面