London 2012 #15
London 2012 Olympics
ロンドン五輪 2012
− in Weymouth−
Report :オリンピック特別委員会 広報 浅野英武
470級女子 近藤・田畑組 総合14位
メダルレース進出ならず
日本代表チーム 全競技を終了
【8月8日:ウェーマス発】
今日のウェーマスは穏やかな快晴18℃。風は西寄りの6ノットでした。
日本チームの大会10日目。
前日のブラジル艇の抗議が認められ、近藤・田畑組の第8レースは失格(DSQ)となり7点が消え、21点が課せられました。それが今回の捨てレースになり前日の総合暫定順位10位から総合15位に後退、フリートレース最終日の今日、メダルレース圏内進出を懸けて残り2レースに臨むことになりました。
今日のレース海面は「ハーバーコース」、上下3周のコース設定。
第9レース、近藤・田畑組はまずまずのスタートを切りましたが、スピードに乗れず第1上マークを13番回航、その後も一進一退を続け13位フィニッシュ。10位以内進出は厳しい状況となってきました。
続く最終最後の第10レース、風はレース中盤から南西寄りにシフト、それに合わせて風速も若干上がりましたが軽風域は変わらず。近藤・田畑組には物足りない風にみえましたが、1下の15位からしぶとい追い上げを見せ8艇を抜き2上で7位に。次のレグで8位に後退してそのままの順位が続き、五輪最後のレースのフィニッシュは8位でした。
総合14位。波乱に富んだ近藤・田畑組のロンドン五輪の戦いが終わりました。
大きな期待を担ってウェーマス入りしましたが、2日目の予想外の出来事からツキが段々と離れていく不運に見舞われました。タラレバは勝負の言い訳にしかなりませんが、いつもの世界をものともしない胸のすく戦い振りが見られなくなりました。「これが五輪」なのかもしれません。
本日をもちましてセーリング日本代表チームのすべての競技を終了しました。
49er級 牧野幸雄・高橋賢次組 総合18位
レーザーラジアル級 土居愛実 総合31位
ウインドサーフィン・RS:X級男子 富澤 慎 総合28位
ウインドサーフィン・RS:X級女子 須長由季 総合21位
470級男子 原田龍之介・吉田雄悟組 総合18位
470級女子 近藤 愛・田畑和歌子組 総合14位
皆様のご声援に心からの感謝と御礼を申し上げます。
【日本代表監督・中村 健次】
——総括
「先ずはマルチサポートを受け、選手にとってもコーチ、スタッフを含めてコンディショニングなど万全の体制が取れたことに感謝しています。
その環境の中でも結果を出すことができず、惨敗したことについては申し訳ない気持が強くあります。ただ、選手たちは精いっぱいレースに取り組んでいました。その点には敬意を表したいと思います。
今回残された多くの課題の中で、今思うことは選手たちが平常心で臨んでいたかに見えていた部分、つまり五輪にピークを持ってくるピーキングがはたして本当にできていたのか?これについてしっかりと検証する必要があると思っています」
【470級女子・近藤 愛】
——五輪を終えて
「レースまでの準備は万全でした。2日目がターニングポイントでした。気持ちを切り替えて臨んだのですが、リコールして戻ったり、気持と裏腹の部分が多く出てしまいました。だけどそれにくじけず、最後まで戦ったのですが結果がついてきませんでした。五輪の難しさを痛感しました。外国選手は五輪に向けて勝つための取り組みが上手です。五輪にピークを持って来ています。そうした点で彼女らの上達に自分が追い付けていませんでした。やはり“五輪”ですね」
【470級女子・田畑和歌子】
——五輪を終えて
「初日の入りはよかったし、手応えもつかんだつもりでしたが、2日目のトラブルが今回のターニングポイントだったと思います。そこからリズムが崩れ、最後までそれを取り戻せませんでした。メンハリ・トラブル、リコール解消、それにDSQなどレースで起こしてはいけないことを全部してしまいました。世界と戦えるレベルにあることは間違いなかったのですが、準備段階で防げるトラブルを防げませんでした。その点に悔いが残ります。
レースに臨むための環境はベストでした。会社をはじめ、サポートをしていただいた関係者に感謝しています」
【出場種目・日程・代表選手】
■49er(フォーティー・ナイナー)級(ダブルハンド) 20か国
7月30日(月)~6日(月)全15レース ≪4日・7日予備日≫ メダルレース8日(水)
牧野 幸雄・高橋 賢次組(トヨタ自動車東日本)
■レーザーラジアル級(シングルハンド) 39か国
7月30日(月)~4日(土)全10レース ≪2日・5日予備日≫ メダルレース6日(月)
土居 愛実(慶應義塾大学)
■ウインドサーフィン RS:X(アールエス エックス)級男子 38か国
7月31日(火)~5日(日)全10レース ≪3日・6日予備日≫ メダルレース7日(火)
富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
■ウインドサーフィン RS:X(アールエス エックス)級女子 28か国
7月31日(火)~5日(日)全10レース ≪3日・6日予備日≫ メダルレース7日(火)
須長 由季(ミキハウス)
■470(ヨンナナマル)級男子(ダブルハンド)/27か国
8月2日(木)~7日(火)全10レース ≪5日・8日予備日≫ メダルレース9日(木)
原田 龍之介・吉田 雄悟組(アビームコンサルティング)
■470(ヨンナナマル)級女子(ダブルハンド)/20か国
8月3日(金)~8日(水)全10レース ≪6日・9日予備日≫ メダルレース10日(金)
近藤 愛・田畑 和歌子組(アビームコンサルティング)
【公式WEB】
●http://www.sailing.org/olympics/london2012/index.php
●http://www.london2012.com/sailing/
【リザルトセンター】
●http://www.sailing.org/olympics/london2012/results_centre.php
▲スタート
▲総合2位を行く英国艇と近藤組
▲上マーク回航の近藤組
▲470級女子 近藤・田畑組
▲470級女子 近藤・田畑組
▲下マークに向かうフリート
その他 海外選手・種目
(撮影:中嶋一成)<写真は無断転用禁止です。問合先:info@laylinemedia.co.jp>
#14
470級男子 原田・吉田組 最終日17-15
総合18位で競技終了
470級女子 近藤・田畑組 13-7 総合10位 となるも
被抗議艇となり成績保留中(プロテストペンディング)
▲470級女子 近藤・田畑組
【8月7日:ウェーマス発】
今日のウェーマスは曇天16℃。風は南西寄りの10~12ノットでした。
日本チームの大会9日目、470級男子 原田・吉田組は決勝メダルレース進出を目指してフリートレース最終日の2レースを戦いました。残念ながら今日も振るわず17-15となり通算総合18位。メダルレース進出を逸し、全10レースを以って五輪競技終了の結果となりました。
一方の女子 近藤・田畑組は最初のレース(第7レース)を13位、続く第8レースをシングルの7位にまとめ、前日の総合順位から1番上げて総合10位との暫定成績が発表されましたが、第8レースの近藤組に対してブラジルから抗議が出され、現時点でプロテストペンディング(抗議のため成績保留)のため成績ならびに総合順位が保留となっています。
ジュリー団による審問は本来なら本日中におこなわれる予定でしたが、事情により明朝09:30(日本時間17:30)から開始されます。
ブラジルの抗議が認められれば近藤組の失格となり、7点は取り消され、21点が与えられます。抗議却下となれば暫定成績どおりとなります。
【470級男子・原田 龍之介】
——五輪を終えて
「今回の成績は悔しいですが実力通りの結果だったのかもしれません。調子もよかったのでもっと行けると思っていたのですが、力を発揮できませんでした。期間中日々自分たちのできる限りの努力をしたのですが、うまく行きませんでした。何もできないままに終わってしまった感があります。ダウンウインドが思うように走らず、抜かれてしまうケースが多く、それがその後の展開を苦しくしてしまいました。
外国勢は五輪に向けての調整が上手で、足元をすくわれてしまいました。
会社やマルチサポートなど環境的には万全でしたが、それに報いることができなかった無念さがあります」
【470級男子・吉田雄悟】
——五輪を終えて
「今回、自分たちの思っていたスピードの走りができませんでした。それが課題でもあり反省でもあります。フリーの走りの改善が必要です。この辺りが世界との差です。風のあるところを走ることができませんでした。風を取って行かない限りはクローズの走りもうまくいかなくなります。
終わったという感じがしません。コンディショニングとかいろいろな面でマルチサポートをしていただき万全な体調でレースに臨めたのですが、悔しさが残ります。ゆっくり休んで今後のことを考えるつもりです」
【出場種目・日程・代表選手】
■49er(フォーティー・ナイナー)級(ダブルハンド) 20か国
7月30日(月)~6日(月)全15レース ≪4日・7日予備日≫ メダルレース8日(水)
牧野 幸雄・高橋 賢次組(トヨタ自動車東日本)
■レーザーラジアル級(シングルハンド) 39か国
7月30日(月)~4日(土)全10レース ≪2日・5日予備日≫ メダルレース6日(月)
土居 愛実(慶應義塾大学)
■ウインドサーフィン RS:X(アールエス エックス)級男子 38か国
7月31日(火)~5日(日)全10レース ≪3日・6日予備日≫ メダルレース7日(火)
富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
■ウインドサーフィン RS:X(アールエス エックス)級女子 28か国
7月31日(火)~5日(日)全10レース ≪3日・6日予備日≫ メダルレース7日(火)
須長 由季(ミキハウス)
■470(ヨンナナマル)級男子(ダブルハンド)/27か国
8月2日(木)~7日(火)全10レース ≪5日・8日予備日≫ メダルレース9日(木)
原田 龍之介・吉田 雄悟組(アビームコンサルティング)
■470(ヨンナナマル)級女子(ダブルハンド)/20か国
8月3日(金)~8日(水)全10レース ≪6日・9日予備日≫ メダルレース10日(金)
近藤 愛・田畑 和歌子組(アビームコンサルティング)
【公式WEB】
●http://www.sailing.org/olympics/london2012/index.php
●http://www.london2012.com/sailing/
【リザルトセンター】
●http://www.sailing.org/olympics/london2012/results_centre.php
▲出艇前の近藤・田畑組
▲470級男子 原田・吉田組
▲470級男子 原田・吉田組
▲470級男子 原田・吉田組
▲470級男子 原田・吉田組
▲470級女子 近藤・田畑組
▲470級女子 近藤・田畑組
▲470級女子 近藤・田畑組
▲戦いを終えた原田(左)吉田(右)
▲470級男子 原田・吉田組
▲470級女子 近藤・田畑組
その他 海外選手・種目
(撮影:中嶋一成)<写真は無断転用禁止です。問合先:info@laylinemedia.co.jp>
#13
470級男子 原田・吉田組 21-17 総合順位18位に後退
49er級牧野・高橋組 15レースを戦い
総合18位で五輪を終了
14レース目には胸のすく2位フィニッシュ果たす
▲49er級最終15レース
【8月6日:ウェーマス発】
今日のウェーマスは昨日同様の快晴18℃。好天気が1週間続いています。
風は午後の早い時間は240°(西北西寄り)の中風でしたが、次第に275°(ほぼ西)に
シフト。それに合わせるように風も10ノットほどに落ちてきて、49er級の最終レースが始まる16時ごろに再び240°、16ノットに戻るといったコンディションでした。
(本日470級女子はレイデー)
大会9日目、470級男子 原田・吉田組は2レースとも第1上マークまではまずまずの走りを見せていましたが、その後の展開がかんばしくなく、ずるずると順位を下げるパターンでした。2レースを21位、17位と振るわず、総合順位を前日から4番下げての18位に後退させてしまいました。明日の2レースを残し得点99点、メダルレース圏内の10位艇との得点差が31点。きわめて厳しい戦いとなってしまいました。
最終日を迎えた49er級 牧野・高橋組は本日最初のレース(第14レース)にまさに「胸のすく」と言ってよい今大会最高のパフォーマンスを見せました。風が落ちた10ノットの軽風のレースとなり、アウター寄りの下サイドから出遅れたものの、ポートタックのロケットスタートを敢行、フレッシュウインドのコースも当たり、第1上マークではオーストラリアのアウトリッジ組をおさえてトップ回航。ライブ中継のテレビ画面を独占する牧野組となりました。追撃するオーストラリア艇に第3上マーク前でつかまりトップを明け渡しましたがその後は世界の強豪を後ろに従え、順位をキープ。堂々たる2位フィニッシュを飾りました。軽風の走りは世界レベルです。
最後の15レースでも「再び」の期待が高まりましたが、風はガストで18ノットまで上がり、第1上では16位。中盤では8位まで行きましたが五輪最後のフィニッシュは善戦の10位でした。
全15レースを戦い総合順位は18位。世界のいわば海のF-1チームを相手に強風の中盤では苦戦を強いられましたが、日本での孤独なキャンペーンを続け、数少ない国際大会を経ての五輪出場を考えれば牧野・高橋組のチャレンジは大健闘と言えます。
明日はレイデー明けの470級女子組が再登場。男子組は最終日を迎えます。
【49er級・牧野 幸雄】
——五輪を終えて
「15レースをよい風できっちり戦いました。実力どおりの結果とは言えますが、惜しむらくは今日みたいな得意の風が欲しかったです。強風でももっと戦えると思っていましたが、我々の3年半のキャンペーンでは足りませんでした。無念さが残っています。北京五輪にも出ているので世界のレベルは自分なりに分かっているつもりでしたが、もっと戦えたかもしれません。今後についてはこの大会に集中していたので何も考えていません。ゆっくり考えます」
【49er級・高橋賢次】
——五輪を終えて
「結果は惨敗です。悔しいです。ただ全力をつくしたからという気持ちもあります。強風の克服が課題です。今日のレースなどを考えると複雑な気持ちになります。五輪に出ていろんな意味で自分の成長を実感しています。これからに活かしていきたいと思っています。今後については未定です」
【出場種目・日程・代表選手】
■49er(フォーティー・ナイナー)級(ダブルハンド) 20か国
7月30日(月)~6日(月)全15レース ≪4日・7日予備日≫ メダルレース8日(水)
牧野 幸雄・高橋 賢次組(トヨタ自動車東日本)
■レーザーラジアル級(シングルハンド) 39か国
7月30日(月)~4日(土)全10レース ≪2日・5日予備日≫ メダルレース6日(月)
土居 愛実(慶應義塾大学)
■ウインドサーフィン RS:X(アールエス エックス)級男子 38か国
7月31日(火)~5日(日)全10レース ≪3日・6日予備日≫ メダルレース7日(火)
富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
■ウインドサーフィン RS:X(アールエス エックス)級女子 28か国
7月31日(火)~5日(日)全10レース ≪3日・6日予備日≫ メダルレース7日(火)
須長 由季(ミキハウス)
■470(ヨンナナマル)級男子(ダブルハンド)/27か国
8月2日(木)~7日(火)全10レース ≪5日・8日予備日≫ メダルレース9日(木)
原田 龍之介・吉田 雄悟組(アビームコンサルティング)
■470(ヨンナナマル)級女子(ダブルハンド)/20か国
8月3日(金)~8日(水)全10レース ≪6日・9日予備日≫ メダルレース10日(金)
近藤 愛・田畑 和歌子組(アビームコンサルティング)
【公式WEB】
●http://www.sailing.org/olympics/london2012/index.php
●http://www.london2012.com/sailing/
【リザルトセンター】
●http://www.sailing.org/olympics/london2012/results_centre.php
▲49er級 牧野・高橋組
▲49er級 牧野・高橋組
▲首位オーストラリア艇を追う牧野組
▲トップを走る牧野組
▲49er級 牧野・高橋組
▲49er級 牧野・高橋組
▲戦いを終えた牧野(左)高橋(右)
その他の種目
▲レーザーラジアル級メダルレース
▲レーザー級メダルレース
▲満員の観客席の前で戦うオーストラリア艇とキプロス艇
▲レーザー級金メダリスト トム・スリングスビー(オーストラリア)
▲レーザー級金メダリスト トム・スリングスビー(オーストラリア)
▲レーザー級金メダリスト トム・スリングスビー(オーストラリア)
▲レーザー級金メダリスト トム・スリングスビー(オーストラリア)
▲インターナショナルジュリー団
(撮影:中嶋一成)<写真は無断転用禁止です。問合先:info@laylinemedia.co.jp>
#12
470級女子 近藤・田畑組 11-9 総合順位を11位に上げる
ウインドサーフィンRS:X級男子・富澤 慎 総合28位
同級女子・須長由季 総合21位でそれぞれ五輪を終了
【8月5日:ウェーマス発】
五輪セーリング競技も今日から2週目に入りました。
今日のウェーマスは最高気温18℃、快晴の日曜日でした。風予報では南が13から14ノットでしたが、低気圧が近づいてきている影響か、午後遅くにはその風が弱まり、地形的な関係もあって岸寄りのレース海面は南南東7~6ノットまで落ちるコンディションとなりました。
この風が幸いしたのか日本勢のウインド男子と49er級は2レース目にそれぞれシングル順位のフィニッシュを果たしました。
(本日470級男子はレイデー)
今日はスター級とフィン級のメダルレースがおこなわれました。スター級にはイアン・パーシー、フィン級にはベン・エインズリーという地元英国セーリング界のビッグネームの2人が登場するとあって「ノーズ」の観客席は英国人で超満員。結果、パーシーは逆転されて銀メダルとなってしまいましたが、エインズレーは接戦を制して逆転金メダル(自身4個目)に輝き大歓声がこだまして大変な盛り上がりでした。
大会8日目、470級女子 近藤・田畑組は普段と変わらぬ様子でマリーナに登場しました。
1レース目(第5レース)は気負いか攻め過ぎか、珍しくもリコール(フライング)をおかしスタートラインに戻り再スタートをしたため、第1上は最下位の20位回航。そこからの追撃は近藤組の真骨頂で風が弱くなる中その後のマークを17、10と順位をあげ最後は11位に食い込みました。
次の6レースは中盤で2位に立った時もありましたが、風が6ノットを切り始めると大きく風軸が振れてレースにならずN旗(中止旗)が上がりレースがやり直しとなりました。
リセットされた新6レースは16:15のスタート。風は150°、8ノット。軽風のレースになりましたがスタートはいい出来とは言えず、第1下では18位まで落ちましたがまたもや粘りの走りを見せてシングルの9位で収めました。今日の11-9で昨日順位は4番上げて11位に浮上してきました。フィニッシュした時は17:20を過ぎていました。
明日はレイデーです。リフレッシュして、残り4レースにさらなる浮上をかけて欲しいと思います。
「長い1日でした。中止になったのを入れて3レース走りました」(近藤)
「スタートから1上までのプランが逆、逆でした。頭を整理し、修正したいと思います。明日休んで、あさってからまた大きな声を出して走ります」(田畑)
本日でウインドRS:X級男女がレースを終了。明日は49er級が最終日を迎えます。
【ウインドサーフィン RS:X級男子・富澤 慎】
——五輪を終えて
「メダルレース進出を目標にしてきましたが、それが叶わず悔しい思いです。よいスタートが出来たし、海面もよかったのですが、最後までチャーター艇(大会側支給艇)とマッチができませんでした。今日の最終レースは微風でしたので上位を走ることができました。強風の走りのテクニックが自分はまだ低いのかもしれません。今後のことは関係者と相談しますが、もう一回やってみたい気持ちがあります」
【ウインドサーフィン RS:X(アールエス エックス)級女子・須長由季】
——五輪を終えて
「一言で言って苦しい大会でした。ただ、その場にいなければ経験できないことを経験できたことはよかったと思っています。自分は強風が得意なはずが、皮肉なことに最後の軽風が一番よい走りでした。出場しているメンバーもいつもと同じで、レース運営も含め五輪だからという気負いはありませんでした。ただ、4年間の集大成をこの1週間に最高の状態に持って、結果を出す難しさは実感しました。これがオリンピックかと思った次第です。
今後については、(もちろんRS:X級がリオの五輪種目に残ることが前提ですが)最後が良かったのでもう一度挑戦したい気持ちもありますが、それなりの結果を残すにはそれなりの準備をする覚悟が必要です。自身その覚悟ができるならば挑戦したいと思いますが、少し考えてみます」
【出場種目・日程・代表選手】
■49er(フォーティー・ナイナー)級(ダブルハンド) 20か国
7月30日(月)~6日(月)全15レース ≪4日・7日予備日≫ メダルレース8日(水)
牧野 幸雄・高橋 賢次組(トヨタ自動車東日本)
■レーザーラジアル級(シングルハンド) 39か国
7月30日(月)~4日(土)全10レース ≪2日・5日予備日≫ メダルレース6日(月)
土居 愛実(慶應義塾大学)
■ウインドサーフィン RS:X(アールエス エックス)級男子 38か国
7月31日(火)~5日(日)全10レース ≪3日・6日予備日≫ メダルレース7日(火)
富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
■ウインドサーフィン RS:X(アールエス エックス)級女子 28か国
7月31日(火)~5日(日)全10レース ≪3日・6日予備日≫ メダルレース7日(火)
須長 由季(ミキハウス)
■470(ヨンナナマル)級男子(ダブルハンド)/27か国
8月2日(木)~7日(火)全10レース ≪5日・8日予備日≫ メダルレース9日(木)
原田 龍之介・吉田 雄悟組(アビームコンサルティング)
■470(ヨンナナマル)級女子(ダブルハンド)/20か国
8月3日(金)~8日(水)全10レース ≪6日・9日予備日≫ メダルレース10日(金)
近藤 愛・田畑 和歌子組(アビームコンサルティング)
【公式WEB】
●http://www.sailing.org/olympics/london2012/index.php
●http://www.london2012.com/sailing/
【リザルトセンター】
●http://www.sailing.org/olympics/london2012/results_centre.php
▲470級女子 近藤・田畑組
▲470級女子 近藤・田畑組
▲RS:X級 男子 富澤
▲ウェイマスの街中
▲470級女子 近藤・田畑組
▲RS:X級 男子 富澤
▲ウェイマスの街中
その他の種目
(撮影:中嶋一成)<写真は無断転用禁止です。問合先:info@laylinemedia.co.jp>
#11
470級女子 近藤・田畑組まさかのトラブル 総合14位に後退
470級男子 原田・吉田組 総合14位に浮上
レーザーラジアル級・土居愛実 総合30位で五輪終了
【8月4日:ウェーマス発】
今日のウェーマスは気温17℃、曇りのち晴れ。風向・南寄り210~200°、風速は正午過ぎ18ノット前後、その後16から14ノットに落ちてきました。
(49er級は本日レイデー)
大会7日目、前日好スタートを切った470級女子・近藤/田畑組は今日の最初のレース(第3レース)を下4からの好スタートを切りましたが、次のタックで中に返したのが裏目に出て1上を19位回航、その後巻き返しを図りましたが僅かな挽回で17位フィニッシュとなりました。
続く第4レース。抜群のスタートを切り、ほどなくトップに立ち、順調な走りを見せて第1上マークに向かっていましたが、そこで想定外の出来事が起こりました。メインセールをマスト上部に持ち上げているロープ(メインハリヤード)の縛り目が突然解けてしまいセールが落下してしまいました。メインセールは主エンジンの役目を持っていますがそれが落ちれば失速となります。近藤組はすぐに艇を横倒しにして、海中で驚異的なスピード(4分ほど)で外れた部分をつなぎ、レースに復帰しましたが、時すでに遅く、全マークを最後尾で走ることを余儀なくされました。通常ならば絶対に解けない部分がこうなるとは・・・関係者が一様に言葉を失う「トラブル発生」となりました。しかし、近藤組はリタイアを避けるべく手間取る海中作業を2人で頑張り、最後まで懸命に走る姿はさすがを思わせました。
帰着後の2人は淡々として落ち着いた表情でした。「なぜこうなったのか原因は分からない。自分たちが起こしたミスだけにとても悔しいが、今後起こらないようにしたい。明日からは毎日取り返します」と堂々としたコメントでした。4レースを終えて総合は14位に後退しましたが、まだ分かりません。明日の走り次第で再び浮上のチャンスは残されています。
一方、今日の470男子は本来のスタート勘を取り戻した感があります。最初のレース(第5レース)は最良のスタートで1上を2位回航、最終レグで抜かれはしたものの今回ベストの7位フィニッシュ。続く第6レースは同じように終盤に順位を落としましたが11位フィニッシュ。前日の総合20位から6番ジャンプアップして総合14位に浮上しました。明日はレイデーです。休養を取りリフレッシュの1日です。「いつものレースらしく今日はよくできました。ただし、終盤で抜かれてしまったのは悔しいので、あと4レース強気で勝負したいと思います」のコメントでした。
明日はウインドRS:X級男女が最終日を迎えます。
【レーザーラジアル級・土居愛実】
最終日の2レースを27-29と頑張り、総合31位で五輪を終了しました。若干18歳、記念すべき国際舞台を一生懸命走りました。これからの日本女子セーリング界を担う逸材です。健闘に拍手です。
「自分の力が世界レベルに追いついていないことが分かり、とても悔しいです。4年後に必ず五輪に戻って来たいと思っています。指導してくれたコーチ、支えてくれた家族、友人たちに感謝します」。帰着後のコメントです。
【ウインドサーフィン RS:X(アールエス エックス)級男子・富澤 慎】
「どうにも走りません。考えられるチューニング・取り付けなど何度も試してみましたがダメです。残念で悔しいです。明日の2レースでは一発ぐらいはよい順位を取って帰りたいと思います」
【ウインドサーフィン RS:X(アールエス エックス)級女子・須長由季】
「スタートはよくなっているのですが、一生懸命走っている割には自分の思っているフィーリングが出せずじまいなので歯がゆく、悔しい思いをしています。明日も頑張って走ります」
【出場種目・日程・代表選手】
■49er(フォーティー・ナイナー)級(ダブルハンド) 20か国
7月30日(月)~6日(月)全15レース ≪4日・7日予備日≫ メダルレース8日(水)
牧野 幸雄・高橋 賢次組(トヨタ自動車東日本)
■レーザーラジアル級(シングルハンド) 39か国
7月30日(月)~4日(土)全10レース ≪2日・5日予備日≫ メダルレース6日(月)
土居 愛実(慶應義塾大学)
■ウインドサーフィン RS:X(アールエス エックス)級男子 38か国
7月31日(火)~5日(日)全10レース ≪3日・6日予備日≫ メダルレース7日(火)
富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
■ウインドサーフィン RS:X(アールエス エックス)級女子 28か国
7月31日(火)~5日(日)全10レース ≪3日・6日予備日≫ メダルレース7日(火)
須長 由季(ミキハウス)
■470(ヨンナナマル)級男子(ダブルハンド)/27か国
8月2日(木)~7日(火)全10レース ≪5日・8日予備日≫ メダルレース9日(木)
原田 龍之介・吉田 雄悟組(アビームコンサルティング)
■470(ヨンナナマル)級女子(ダブルハンド)/20か国
8月3日(金)~8日(水)全10レース ≪6日・9日予備日≫ メダルレース10日(金)
近藤 愛・田畑 和歌子組(アビームコンサルティング)
【公式WEB】
●http://www.sailing.org/olympics/london2012/index.php
●http://www.london2012.com/sailing/
【リザルトセンター】
●http://www.sailing.org/olympics/london2012/results_centre.php
▲470級男子 原田・吉田組
▲470級男子 原田・吉田組
▲470級男子 原田・吉田組
▲470級女子 近藤・田畑組
▲RS:X級 男子 富澤
▲レーザーラジアル級 土居
▲470級男子 原田・吉田組
▲470級男子 原田・吉田組
▲470級女子 近藤・田畑組
▲RS:X級 男子 富澤
▲レーザーラジアル級 土居
▲佐々木コーチと握手の土居
(撮影:中嶋一成)<写真は無断転用禁止です。問合先:info@laylinemedia.co.jp>
#10
470級女子 近藤・田畑組 9-4 初日総合5位 上々の滑り出し
470級男子 原田・吉田組 総合20位に後退
▲五輪を戦う近藤・田畑組
【8月3日:ウェーマス発】
今日のウェーマスは気温18℃、おおむね晴れ。風向・南南西210~220°、風速はマリーナに近いレーザーラジアル級海面が14ノット前後、観客席に近い49er級海面が15ノット前後、そして沖の470級海面が14~18ノットといずれも絶好の風具合でした。
(ウインドRS:X級は本日レイデー)
大会6日目、待望の470級女子・近藤/田畑組が登場しました。出艇前の準備をする二人はいつもながらの対照的な表情を浮かべていました。落ち着き払った近藤 愛、元気みなぎる田畑和歌子。日本セーリング界の期待を担う二人には緊張感というものは無く、まさにいつもの近藤・田畑組でした。
1レース目、慎重を期して早めにスタートラインに入り、下7のスタート。50秒ほどで返してそのまま右海面に。3分ほどで再び返して、1上を13位回航。その後3マークで9位に上がり追い上げを図りましたが、微妙な風の振れに影響されそのままの順位でフィニッシュとなりました。
次の2レース目は上寄りから抜群のスタート。1上を8位回航し、スピードにも乗り、その後のジャイブ合戦を制して徐々に順位をあげ一気に4位に浮上。ガスト18ノットの中順位をキープしてフィニッシュしました。左右の海面のブローを読み切った見事なレース展開でした。多少の遅れを慌てず騒がず最後には上位に出てくる力量はさすが日本のエースというほかはありません。フィニッシュ後、初日総合6位と思われましたがイスラエル艇がポートスターボのケースで失格になり、1番上げての5位を確定しました。
レース後、内外のメディアのインタビューに答えながら冷静に戦いを分析する姿は明日からのさらなる飛躍を予感させるものでした。首位英国にはわずか6点差。全く問題なく上々の滑り出しです。
明日は49er級がレイデーです。
また、レーザーラジアル級は早くも最終日となります。
【470級男子・原田 龍之介/吉田 雄悟組】
最初のレース(第3レース)は前日の1レース目と同じくスタートの出遅れが最後まで響き、想定外の25位を叩いてしまいました。
2レース目は抜群のスタートが功を奏し第1上を3位で回航。いよいよシングルかと期待が高まりましたが、ダウンウインドで風のムラがある海面につかまり、順位を後退。その後の挽回も叶わず12位フィニッシュとなってしまいました。不運というほかはありません。2日目を終え総合20位です。
【出場種目・日程・代表選手】
■49er(フォーティー・ナイナー)級(ダブルハンド) 20か国
7月30日(月)~6日(月)全15レース ≪4日・7日予備日≫ メダルレース8日(水)
牧野 幸雄・高橋 賢次組(トヨタ自動車東日本)
■レーザーラジアル級(シングルハンド) 39か国
7月30日(月)~4日(土)全10レース ≪2日・5日予備日≫ メダルレース6日(月)
土居 愛実(慶應義塾大学)
■ウインドサーフィン RS:X(アールエス エックス)級男子 38か国
7月31日(火)~5日(日)全10レース ≪3日・6日予備日≫ メダルレース7日(火)
富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
■ウインドサーフィン RS:X(アールエス エックス)級女子 28か国
7月31日(火)~5日(日)全10レース ≪3日・6日予備日≫ メダルレース7日(火)
須長 由季(ミキハウス)
■470(ヨンナナマル)級男子(ダブルハンド)/27か国
8月2日(木)~7日(火)全10レース ≪5日・8日予備日≫ メダルレース9日(木)
原田 龍之介・吉田 雄悟組(アビームコンサルティング)
■470(ヨンナナマル)級女子(ダブルハンド)/20か国
8月3日(金)~8日(水)全10レース ≪6日・9日予備日≫ メダルレース10日(金)
近藤 愛・田畑 和歌子組(アビームコンサルティング)
【公式WEB】
●http://www.sailing.org/olympics/london2012/index.php
●http://www.london2012.com/sailing/
【リザルトセンター】
●http://www.sailing.org/olympics/london2012/results_centre.php
▲出艇の近藤・田畑組
▲五輪を戦う近藤・田畑組
▲470級女子 近藤・田畑組
▲470級女子 近藤・田畑組
▲先行艇を追撃する近藤・田畑組
▲470級男子 原田・吉田組
▲470級男子 原田・吉田組
▲470級男子 原田・吉田組
▲49er級 牧野・高橋組
▲メディアのインタビューに答える牧野・高橋
▲レーザーラジアル級 土居
▲帰着後の土居
▲いざ出陣 近藤・田畑組
▲470級女子 近藤・田畑組
▲470級男子 原田・吉田組
▲49er級 高橋(左)牧野(右)
▲49er級 牧野・高橋組
▲レーザーラジアル級土居
(撮影:中嶋一成)<写真は無断転用禁止です。問合先:info@laylinemedia.co.jp>